終わることのない輪廻の上

今朝は薄着で出かけた。
風は少し荒々しくほんのりと春の匂いがして-この中にミクロの花粉が含まれている事を除いては・・・ックション!-嬉しくなった。
海北くんの歌う「田舎の生活」がよく似合う、そんな一日の始まりに、ふと19歳から4年間暮らした第2の故郷-裏磐梯-のことを思い出した。

この時期の裏磐梯周辺(五色沼桧原湖・小野川湖)の新緑は、日ごとにその色艶を増し、見るものを魅了してやまない。
湖が一望できる高台に立ち、雪融け間近の春の息吹を吸い込見ながら新緑の揺れる様を眺めていると、時間が止まったような錯覚に襲われる。音の無い-現実社会とは隔離された空間。
涅槃とはこの事かさえ思うほどキラキラとした時間の無い空間。


出社すると、昨夜2週間かけてようやく完成した傑作が企画ごとまるっと無くなり、見事水の泡となったと言うご報告を頂いた。アイタタタ、現実はそんなに甘く無いな。


YUKIさんの愛児がわずか1歳11カ月という若さでこの世を去ったと言うニュースに胸が詰まった。
悲しいとか可哀想とか一言では表現できない違和感に似たもやもやした感情。
若さという表現も似合わないほどのわずかな年だ。
全ての人に一つだけ与えられた平等=死。
その前で人は余りにも無力で、トランプのババ抜きのように突然訪れるその不条理さに、どうしたら良いのか分からず強い憤りを感じる。
子を持つ親のそれは文字通り身を裂く思いだと思う。
あの短い文章の中に色んなものが詰まりすぎていて涙がこぼれた。

同じトーンで並べられた「おかず品数で口論、妻殺害」の記事。
80にもなって長年連れ添った妻を殺した理由がおかずの品数。
しかも青鬼容疑者とか冗談みたいな名前でいらっしゃる。

せめて愛児の涅槃が-僕の見たそれのように-キラキラとしたセカイであって欲しいと願う。
YUKIさん、YO-KINGさん頑張って。